スペイン語を学び始めたはいいけど、なかなか流暢に話せるようにならなくて悩んでいませんか?いくつも単語を憶えても、文法を憶えても、使いこなせなければ意味がありません。
別の記事ですでに紹介したように、私たちの生活は新型コロナの大流行によって大きく変わり、同時にニュースで流れる言葉も今まで聞かなかったような言葉が出てくるようになりました。今回はそんな時事スペイン語を紹介します。
この記事を読めば、ニュースの斜め読みをして知ったかぶりもできますよ(多分)。
なお、意識低い系スペイン語習得アニメ「カタコト・スペイン語」チャンネルでもほぼ同じ内容を紹介しているので、動画の方が頭に入るという人はこちらからご覧ください。
「密」を避けろ!ソーシャルディスタンスはスペイン語で
まず感染拡大を防ぐため、人と人との間に保つ必要がある一定の距離のこと、ソーシャルディスタンス。スペイン語では、
Distanciamiento social
と言います。すでに距離という単語を知っている人なら、あれ?と思ったんではないでしょうか。距離はDistanciaと習いますよね。なぜDistanciamientoなんでしょうか。
実はこの単語、英語でもSocial Distancingと書かれます。Distanceではないんです。
実はSocial Distancingは、「感染拡大防止を目的として距離を確保するということ」という意味合いの公衆衛生用語。それに対してSocial Distanceは社会学用語で、個々人の社会的な距離感のことで、この距離の近さが親密さを表すのだそうです。
日本では残念ながらごちゃ混ぜになって使われている感じがしますね。
WHOは3月下旬から、このDistanciamiento Socialの代わりに、物理的距離 フィジカルディスタンシングという用語を使っています。スペイン語では
Distanciamiento fisico
といいます。しかし今からこの用語がどのくらい浸透するかは、不明ですね。
英語の逆順?混乱しそうな略語紹介
ちなみにスペイン語圏では、WHO 世界保健機関を別の名前で呼ぶって知っていましたか?
英語:WHO (World Health Organization)
スペ語:OMS (Organización Mundial de la Salud)
正直私は、今回のニュースで知りました。日常会話でWHOについて話したことなんてなかったですからね。
さらに、日本が新型コロナ対策の一環として多額の拠出をしているIMF 国際通貨基金もスペイン語圏では名前が違います。
英 語:IMF (International Monetary Fund)
スペ語:FMI (Fondo Monetario Internacional)
略称になると、アルファベット自体が英語の逆順になるんですね。ついでに同じような略語として、ICU 集中治療室を見てみると、
英 語:ICU (intensive care unit)
スペ語:UCI (unidad de cuidados intensivos)
頭文字だけで憶えているとどちらの言語でどちらだったか、混乱してきそうです。
ダブルになる不思議な略語
また、今回の新型コロナで多くの被害を受けているUS アメリカは次のように略されます。
英 語: US (United States) スペ語: EE. UU. (Estados Unidos)
すごく印象的な略語ですよね。複数形の単語が含まれる場合は重ねて表記するという略語のルールがあるそうです。しかも口頭ではカッコ書き内にある略していない方の名称で話すそうです。略す前の名称も憶えていないと混乱の元になりそうですね。
また今年の開催は見送りとなったオリンピック。こちらもダブルになる略語のひとつです。
英語:Olympic Games
スペ語:JJ.OO. (Los Juegos Olímpicos)
余談ですが、同様に、軍隊のこともこのように略します。
スペ語:FF AA (Fuerzas Armadas)
ベーシックインカムがついにスペインで導入?!
最後に、スペインではとうとうユニバーサルベーシックインカムを導入するという話が出ていましたね。ベーシックインカムをスペイン語では、
ingreso básico
といいます。今後どのようになるのか楽しみにしていたのですが、その後、ベーシックインカム導入の情報は誤報だったという情報が現地在住の日本人から出ています。ちょっと残念ですね。
今回の時事スペイン語をピックアップするのに使った記事のリストを参考資料として共有しておきます。ニュース記事を読むのにトライしたい人は、アクセスしてみてください。
参考資料: